9.12.2009

四角豆 Winged Bean

シンガポールだけでなく、東南アジアでよく使用されているウィングドビーンをなんと、都内近所の八百屋で目にした。この豆は前回のハッカレイチャの食材の一つだが、普段はサラダでお目にかかる。日本名は四角豆で東南アジアの気候に近いので沖縄産だ(現地名はウリズン)。1パック158円は安い(空輸されてくるのに)。このように四つ角が羽のようなのでWing(ed) Beanというが、Manila bean、Goa bean、princess pea、asparagus peaと名前は色々ある(マレー語ではkacang botol)。さて、そのまま食べるとスナックエンドウのような味でシャキシャキしている。今回は発酵した網エビの調味料・チンチャロ(マレーシアのアンチョビと私は勝ってに呼んでいる)、にんにく、赤唐辛子でサクッと炒め物にした。炒めるとなんとなくズッキーニに近い味かな〜。

9.07.2009

Breakfast at 喜園咖啡店 YY Kafei Dian

Kafei Dianとはマンダリン語でコピティアムの事(コピティアムはマレー語と福建語のチャンポン語。コピはマレー語で珈琲、ティアムは福建語で店)。さて、シンガポールでの朝食のバラエティーはチョイスに迷う程だが、あまりにも素朴なのでこの8年間全く手を付けなかった朝食を食べてみた。それが、この定番である焼きそばとおかずのセットだ。特にこれとった名前はなにのだが、至る所にそのストール(お店)はある。まずはヌードルのチョイスがホッケンミーかビーフンで味付けはシンプルな醤油味、おかずは自分で選択する。今回はシンプルにソーセージ(ホットドックに使うようなやつ)、フィッシュケーキそして目玉焼き。アクセントに美味しいサンバルソースと酢漬けの青唐辛子を好きなだけ頂く。味は非常に素朴だが、やはりサンバルソースと一緒に食べる事により、中華がシンガポール料理と変わるのである。サンバルソースに合うものであれば何でもシンガポール料理になるかもしれん。そして定番なドリンクはホットティーである「テー・シーTeh-C」=砂糖とエバミルク入りの紅茶だ。

9.06.2009

Teochew Porridge 潮洲糜 Teochew Muay

前回、海南粥のお話をしましたが、今回はテオチュウ粥(テオチュウポリッジ又はテオチュウムエー)。一目両全だが、沢山のおいしいおかずと3タイプのソースと一緒に食べる。粥の濃度はサラリとしており、三分粥くらいの感じだが、ライスがジャポニカ種では無い為、日本米ほどでんぷん質が少ない。潮洲系のシンガポリアンは朝を本当にガッツリ(夕食のごとく)食べる事で有名だが、忙しさを理由にする若い人たちは時間に余裕がないのでさっくりと朝飯を食べる。これでは大事な食文化が失われてしまう!
見てください、この素晴らしくおいしく煮込まれた豚バラとダック!。豚バラはホロホロだぁ~。これは、私の好きなチャイナタウンの近くにあるホンリム・コンプレックスの1Fにある有名なテオチュウ粥屋さん。いい仕事しますね〜。
It is interesting how people in Singapore use the word rice porridge and congee differently (not universal but generally speaking). Namely, Teochew style is porridge and Cantonese style is "congee." I suppose, although they both mean the same thing, Chinese characters used are different and hence the distinction in English as well. Porridge is 糜 also known as "muay" (in Teochew) and congee is 粥 (identical with Japanese kanji).

イカは本当にシンプルに蒸してあり、その加減が絶妙。鮮度も日本のものには負けていないので臭みもなく、やわらかい。煮卵も黄身の部分がとろける感じでプロ意識を感じさせる。
Yet, according to E. N. Anderson, congee is a South Indian name "kanji." Andersen E. N. 1988. The Food of China, p.140: Yale University Press, New Haven & London. And what is known as kanji, according to K. T. Achaya, is "from the Sanskrit kanjika, in which rice has been boiled, or even for a weak suspension of boiled rice in its water, a food for invalids in south India." (Achaya, K. T. 1998. A Historical Dictionary of Indian Food: Oxford University Press). ライスはスープで作る広東や海南スタイルとは全く異なる感じだ。お茶漬けをもっとさらさらにしたお粥。たしかに、おかずが多いので味をつけてしまうとクドクなってしまし、おかずを最高の状態で楽しむことができなくなる。ところで、シンガポールではお粥の事をポリッジ(porridge)又はコンジー(congee)というが、テオチュウ粥はコンジーではなく、ポリッジだ。広東や海南粥はコンジーとなる。ちなみにコンジーとは南インド語の"Kanji"が語源となっている(Andersen E. N. 1988. The Food of China, p.140: Yale University Press, New Haven & London).
三種類のソースは、発酵した大豆(ミソのような)で出来たタオチオ、チリとビネガーのピューレソース(海鮮系に合う)、そして刻んだチリとガーリックソース(肉系に合う)。どれも味にコントラストが出来て旨い!最後に、kanjiだが、サンスクリット語の"kanjika"から由来されており、少量のライスを大量の水で炊いた、重湯のようなものだ。ただ、一晩おいて、少し発酵させたものだそうだ。

9.03.2009

Thunder Tea Rice 客家擂茶飯 Hakka Lei Cha

最近、シンガポールでは良く目にするのが客家(ハッカ)のサンダーティーライス又はハッカレイチャだ。健康意識が高まっているのか、それともこのなんとも素朴なものがシンガポリアンは好きなのか?ビビンバのようなご飯の上にトッピングされた様々な具と青汁のようなスープと一緒に食べる非常にヘルシーな逸品。この青汁は様々な薬草から出来ている。代表的なのは、緑茶、ミント、バジル、パクチー、よもぎ、胡麻をすり鉢ですって、お湯をたしたものだが、おそらくお店によって薬草を変えているのだろう。塩味もなく、本当に青汁のようだ。さて、サンダーティーライスという料理名の由来だが、青汁を作るのにすり鉢をガチャンガチャンと大きな雷のような音をたてるので、その名が付いたそうだ。
Is it me? Nowadays, I bump into a lot of Thunder Tea Rice place around the city. Actually, I've never tried this Hakka dish before so I was incredibly curious what exactly the hype was about. You are able to choose plain white rice or brown rice topped with chopped garnishes like green beans, wing beans, ikan bilis, peanuts, cabbage, tofu, greens, cilantro, dried shrimp. The main thing is the green soupy tea made from ground ingredients like green tea, sesame, mint leaves, basil, cilantro, mugwort and fuliksum -very microbiotic. I guess you eat this dish for medicinal purposes which is said to have detox qualities. But I still don't get what the hype is all about.
ご飯は普通の白米かブラウンライス(胚芽米)のチョイスがある。トッピングは細かく刻んだ、インゲン豆、ウィング豆(Xの形をしたアジアの豆)、豆腐、キャベツ、イカンビリス、ピーナッツ、パクチー、干しえび、菜っ葉(小松菜のような野菜)。基本的に効能としては悪玉コレステロールの低下、デトックス作用、 免疫組織向上、消化を助け、頭痛に効く。
この青汁をご飯にかけて、マゼマゼして食べる。もともとは具の無いライスにかけて、おかずと一緒にたべていたそうだ。ハッカレイチャを食べているのは女性が多く、後ベジタリアンのインド系の人たちが結構食べていた。