近年、シンガポールでにわかにムンバイのストリートスナックである「チャート」がリトルインディアにあるインド料理店でメニューに加わりはじめている。 Chaatは、豆・米・小麦で出来たサクサクのスナックに色んな物をごちゃ混ぜにして食べるスナック。様々な種類が存在するのだが、特に有名なのが、この ベルプーリだ。
ベルプーリのレシピも色々あるのだが、今回用意した材料は:お米を蒸気と圧力で膨らませたパッフドライス(puffed rice, arrisi pori写真左上)トマトざく切り、茹でたジャガイモざく切り、青唐辛子、赤タマネギみじん、パクチー、ミントチャッニー、タマリンドチャッニー、そしてベビースターカップラーメンのような豆で出来た、セヴ(sev 写真右下)。パッフドライスもアメリカのガキ(子供だけじゃあないか・・・)が食べるライスクリスピーによく似ている。これら全てをチャートマサラとよく混ぜていただきます。ちなみにチャート(チャット)マサラは独特なスパイスミックスで、ブラックソルト(インドのヨード臭のある茶色っぽい塩)と酸味のあるアムチュール(マンゴーパウダー)が特徴的。色々な食感が味わえておいしい。クランチーな部分と生野菜の風味と食感、そして茹でたジャガイモのどっしり感、口いっぱいに広がるチャートマサラの風味。旨いぜ。
Humble Japanese, trying to de-mystify Singapore cuisine and food culture. This is not a restaurant / stall rating blog.
10.30.2009
10.25.2009
Squid Chili (Cili) Garam イカのチリガラム
Squid chili garam is a very simple dish, a recipe which I was introduced by a truly original book by Mary Gomes, The Eurasian Cookbook. Ingredients are simple, squid (sotong), garlic, ground chilli, sugar, salt and lime juice. I suppose chili garam is a simple sauce using chili, salt and sugar. The word "garam" means salt in Malay. A very long squid called "surume-ika" is in season now (around 30cm) with a tender and sweet flavor. The gut of this squid is a delicacy in Japan so, for this chili garam dish, I added the gut as well -which adds a nice depth to the final dish. The gut needs to be sauteed well in oil first for the nice aroma to come out. Mmmm..., goes extremely well with plain white rice!
烏賊をマレー語ではソトンそして、ガラムは塩。このソトンチリガラムはその名のとおり、乾燥赤唐辛子の粉末と塩がメインのシンプルな料理。それ以外にはにんにく、砂糖そしてライムジュースを加える。するめいかがシーズンなので、するめいかのわたもとうぜん使用。油でニンニクと一緒に炒めると香ばしい匂いが最高だ(このままキャベツとスパゲティをたしたいくらいだ)。チリガラムソースはその他の魚介類や鶏肉にも合う万能ソース。ユーレイジアン料理の定番アイテムだ。
烏賊をマレー語ではソトンそして、ガラムは塩。このソトンチリガラムはその名のとおり、乾燥赤唐辛子の粉末と塩がメインのシンプルな料理。それ以外にはにんにく、砂糖そしてライムジュースを加える。するめいかがシーズンなので、するめいかのわたもとうぜん使用。油でニンニクと一緒に炒めると香ばしい匂いが最高だ(このままキャベツとスパゲティをたしたいくらいだ)。チリガラムソースはその他の魚介類や鶏肉にも合う万能ソース。ユーレイジアン料理の定番アイテムだ。
10.08.2009
Nasi Goreng & Prawn Sambal Bostadar
ユーレイジアン料理の本の著者であるマリーゴメスさんによると、シンガポールとマレーシアのユニークで貴重なユーレイジアン文化は悲しい事に、徐々に無くなりつつあるそうだ。他の民族(チャイニーズ、マレー、インド系)との混血ユーレイジアン2世、3世は恐らく忙しい現代社会の波とともに、その文化を全て吸収出来ずにいるのが現状だ。またその文化を知っていても100%実施出来ていない(日本も大きくその方向に進んでいる)。シンガポール食文化を研究する上で、ユーレイジアン料理は重要な位置づけにある(植民地時代の歴史がよく分かる)。今回は海南鶏飯食堂のマカナイで調理したのが、ユーレイジアン風のナシゴレンとエビのサンバルボスタダールである。ボスタダールはユーレイジアンで、「ひっぱたく」という意味だ。ふんだんに青唐辛子を使用するのでその激辛な逸品はまさに顔をひっぱたかれたような感じだ。ベースはココナッツでほのかに甘いのだが、辛さが後から来る。ユーレイジアンのナシゴレンは、どちからというとピラフっぽいしあがりになっている。米粒の赤色はケチャップではなく、チリパウダーだ。
Rosematta or Matta Rice of Kerala
When I visited the Kerala restaurant in Little India, I came across this interesting rice from Kerala that has a slightly red hue with very fluffy texture and big, big grain. It goes really well with the gravies because the rice absorbs the curries very well. Apparently, when the rice is harvested, it is parboiled with the husk on and then dried. The reddish color remains on the bran and hence, slight reddish color. Very different from the Tamil Nadu's ponni rice (photo below).
ケララ料理が好きなので、シンガポールのリトルインディアでは、通常のフィッシュヘッドカリー屋より、ケララ料理専門店で南インド料理を食べる。大半の有名なフィッシュヘッドカリー屋は南インドの東にある
Vindaloo Explained ヴィンダルーカリー
シンガポールにはビ(ヴィ)ンダルー(Vindaloo)というカレー料理が存在する。少し変わった名前だが、この言葉の語源はポルトガル語だ。さらにビンダルーという料理の歩みをたどると面白い料理の歴史が分かるのである。まずその語源だが、Vinho d'alhosとういう言葉がなまってて出来た言葉とされている(Vinho=ワイン又はワインビネガー d'alhos=ガーリック)。ポルトガル料理のCarne de vinho e alhos(肉のワインビネガーとにんにく煮込み)が元となっているが、ビンダルーと聞けば、皆インド料理を思い出すに違いない。ビンダルーは、唯一ポルトガル領であった南インドにあるゴア(Goa)の名物料理となっている。そして、このポルトガル人によって唐辛子が南米から持ち込まれたのである。ビンダルーとは、ほとんど豚のピクルスのような料理だが、乾燥赤唐辛子(主にカシミールチリが使用される)、胡椒・カルダモン、クローブ、シナモンそしてビネガーとにんにくがメインのドライで酸味の効いたカレーだ。ビネガーだがワインビネガーやモルトビネガーを使用する事が多いが、よりオーセンティックに仕上げるにはパームビネガー(椰子)を使用する。ビネガーを多く使用するのは、もともとゴアの漁師たちが漁に出る時に持っていたとされる保存食の一つだ。さて、ビンダルーはポルトガル料理が元となったゴア料理だが、それだけではない。シンガポールの郷土料理にもビンダルーが存在するが、恐らく16世紀にポルトガル人がマラッカを領土にした時に持ち込まれたのではないかとされている。それがユーレイジアン(Eurasianというマレー人とポルトガル人の混血)の人々が伝統料理の一つとして今日まで伝えたのだろう。ビンダルー以外にはカリーデバル(Curry Debal)やチキンカピタン(Chicken Capitan)もシンガポール、マラッカ、ペナンの代表的なカレーである。ちなみに、17世紀にゴアは英国の支配下になり、ゴア料理を気に入った英国人が特に好きだったのがビンダルーだった。今ではビンダルーもアングロ・インディアン料理(Anglo Indian を時にはラージュともいう)の一つでロンドンへ行くとどのインド料理店も辛いビンダルーを提供している(私もロンドン在学中は学生なので安いインド料理屋でよくビンダルーを食べた覚えがある)。
Eurasians living in Singapore and Malacca would probably consider Vindaloo curry as a comfort food. As most of us know, the origin of this Goan curry is from Portugal -carne de vinho e alhos which became vindalho de porco in Goa, India. Vindaloo is a very dry curry cooked with vinegar and spice paste (spice such as kashmiri chillies, cinnamon, cloves and cardamon). If you want to go authentic, use palm vinegar instead of wine vinegar. Pork is first marinated in this mixture for at least half a day and then cooked in high heat until the gravy is thick. The dish is more like a pickle than a curry so it is more like a preserved food taken along long journeys. But when the British invaded Goa in the late 18th century, they were extremely pleased with Goan cooking. Therefore, vindaloo is also considered as an Anglo-Indian (Raj) cooking. As for Eurasian cooking, Vindaloo is said to be brought by the Portuguese around 16th century when Malacca became a Portuguese colony. Vindaloo became part of Eurasian cooking and the food past on to generations. Not only Vindaloo but curry debal and curry capitan are also famous Eurasian curries.
Eurasians living in Singapore and Malacca would probably consider Vindaloo curry as a comfort food. As most of us know, the origin of this Goan curry is from Portugal -carne de vinho e alhos which became vindalho de porco in Goa, India. Vindaloo is a very dry curry cooked with vinegar and spice paste (spice such as kashmiri chillies, cinnamon, cloves and cardamon). If you want to go authentic, use palm vinegar instead of wine vinegar. Pork is first marinated in this mixture for at least half a day and then cooked in high heat until the gravy is thick. The dish is more like a pickle than a curry so it is more like a preserved food taken along long journeys. But when the British invaded Goa in the late 18th century, they were extremely pleased with Goan cooking. Therefore, vindaloo is also considered as an Anglo-Indian (Raj) cooking. As for Eurasian cooking, Vindaloo is said to be brought by the Portuguese around 16th century when Malacca became a Portuguese colony. Vindaloo became part of Eurasian cooking and the food past on to generations. Not only Vindaloo but curry debal and curry capitan are also famous Eurasian curries.
10.03.2009
Geylang Serai Market ゲイランセライ・マーケット
8月上旬にシンガポールを訪れた時、ゲイランセライマーケットが新しくリオープンしていた。ゲイランセライマーケットはマレー系のシンガポリアンが多く利 用する、シンガポール3大ウェットマーケットの一つだ(他、チャイナタウンとテッカセンター)。パヤレバー(Paya Lebar) MRTステーションから徒歩5分くらいの所にある。新しくオープンしたマーケットの工事はとにかくず〜っと長年にわたり行われており、オープンする日を私は待ち望んでいた。建築はマレーカンポン式だが、特徴的なトンガっている屋根や、粘土で出来た瓦屋根がスマトラ島の西にあるパダンというところのミナンカバウ様式に似ている。中央にはエレベーターとエスカレーターが。上がホーカーセンターとなっていて、一階は食材、衣類のお店がならぶ。ちなみに、元々はこの地域一帯はココナッツ農園があったことからゲイランセライではなく、ゲイランケラパ(Geylang Kelapa)と呼ばれていた(ケラバはマレー語でココナッツ)。ゲイラン(Geylang)はキラン(Kilang)という言葉からきておりキランとはマレー語で工場という意味だ。というわけで、ココナッツ農園にはココナッツオイルを製造する工場があったのでキランケラパという地名となったのだそうだ(そのまんまだが)。では、セライとはなにか?セライは東南アジアにはかかせないハーブ、レモングラスだ。ココナッツ農園がなくなった後にこの場所で栽培されていたのが、石鹸や香水に使用されるレモングラスだ。しかし、シンガポールが第二次世界大戦のころ日本領となった時には、レモングラスからタピオカ(カッサヴァ)に変わったそうだ。二階の天井はめちゃくちゃ高く、風通しが良い。2009年4月には、仮設ゲイランセライマーケットでシンガポール史上最悪の食中毒事件がありったが、新しくなったホーカーセンター内は、見た目清潔である。しかし、ゴキブリやドブネズミに犯される日は遠くはないかもしれない。皆の意識改善が最も重要なのだろう。下の写真は今は無い、仮設ゲイランセライマーケットだ。夜には人々が食べた残飯がそのままにされていた為、ネズミの群衆が!ヒエ〜
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